2017年に名古屋にあるブックショップ&ギャラリー「ON READING」で開催された展覧会、『熊彫〜義親さんと木彫りの熊〜』の図録として制作された一冊。北海道の代表的な土産品の一つ、木彫りの熊の魅力が詰まった記録集の新装版です。
新装版は、表紙カバーも刷新され、美しいデザインも魅力。
「熊彫」は、北海道の南部にある八雲町が発祥の地と言われています。尾張徳川家第十九代当主の徳川義親が、スイスより八雲町に持ち帰り、農村支援の一策として、制作が始まりました。徳川義親の農民への思いと共に、その時代が丁寧に綴られています。
本誌には、スイスから持ち帰った熊彫のほか、大正初期から昭和初期にかけて作られた熊彫も多く紹介されています。
優しく、愛らしい熊の表情とその佇まいに、惹きつけられます。
「八雲木彫熊の作り方(復刻版)」の付録付き。
木彫熊を習う心得、道具、設計図にいたるまで、手書きで丁寧に描かれています。
*八雲町公民館木彫り熊講座んお2代目講師、上村信光氏によって制作され、受講生の教科書として使用されたものです。
熊彫の歴史と共に、その世界の深さや魅力を知る貴重な一冊です。