詩人の谷川俊太郎さんの言葉と、イラストレーターのNoritakeさんが描いた絵が語る『へいわとせんそう』(ブロンズ新社)。ブックデザインは、幅広い分野でグラフィックを手がける大島依提亜さんのデザインです。
「へいわのボク」と「せんそうのボク」。左右のページに、「へいわ」と「せんそう」の二つの場面が並びます。
「へいわのハハ」と「せんそうのハハ」。Noritakeさんが描く表情が胸を打ちます。
「みかたのあさ」と「てきのあさ」。ページを読み進めていくうちに、「へいわ」と「せんそう」の違いが見え、また、変わらないものも見えてくる。
「みかたのあかちゃん」と「てきのあかちゃん」。
谷川さんが本書に寄せた言葉は、「戦争が終わって平和になるんじゃない。平和な毎日に戦争が侵入してくるんだ。」
谷川さんのとてもシンプルな言葉と、Noritakeさんのモノクロームのドローイングで描く表情が、静かに語りかけてくる絵本。今までにない、戦争と平和に向き合う一冊です。