1974年に出版されたファンタジー絵本の名作『おしいれのぼうけん』。勇気と友情のファンタジー、おしいれから大冒険が始まります。
「さくらほいくえんには、こわいものがふたつあります。ひとつはおしいれで、もうひとつは、ねずみばあさんです。」
お昼寝の時間になっても、先生の言うことを聞かずに、おもちゃを取り合いながら走り回っていたさとしとあきらの二人。ごめんなさいを言えない二人は、みずの先生に、おしいれに閉じ込められてしまいます。
おしいれのしみは、人間の顔に見え、その顔がゆっくりと振り向き、ねずみばあさんが現れました。ベニヤ板はトンネルにかわり、ミニきかんしゃはひとりで走り出して、トンネルに入っていきました。
次々と展開するストーリーに、ハラハラ、ドキドキ。
田畑精一が描いたモノクロームの鉛筆画の表現力が見事で、所々に描かれたカラーの挿絵も目を引きます。
ページをめくる度に物語に引き込まれ、手に汗握るこどもたちの大冒険。3〜4歳頃からのお子様におススメの一冊です。